学校・学区の概要
本校は、利根川西岸の旧桃野村南部の南北に長い地域を学区とするため、小川地区児童と名胡桃地区の1~2年生と他学年の一部がスクールバス通学をしている。
学区は、縄文以来の遺物や遺跡が多数発掘されるなど、古来より先人の営みの盛んな土地である。また、明治以降は、利根郡教育の先進的地域であったという自負が住民の心に残されており、住民は教育に熱心で学校に対して協力的である。
児童の家庭の半数近くは農業に携わっていたが、その割合は年々低下し、兼業農家が増加している。農業形態は、米作と養蚕中心から、コンニャクやタバコ等の生産へ、次にビニルハウスを利用したイチゴ、シイタケ等の栽培が定着するとともに、薬用植物であるミシマサイコ及びアスパラガスやフキ等の栽培も試みられるようになった。リンゴ栽培農家も多く、「月夜野リンゴ」として高品質のものが生産されている。
以前は、人口移動の少ない社会的変貌の緩やかな地域であったが、昭和57年11月15日にJR上越新幹線が営業を開始したこと等により、上毛高原駅を有する本学区は大きな変化を見せている。町全体については住宅団地の開発、大型店舗の進出、関越高速道路の開通など、こちらも大きな変化を遂げている。このため児童の生活も様変わりし、かつて農山村の児童が持っていたたくましさやねばり強さが薄れるという一種の都市化現象が目立つ。さらに少子化による子どもの数の減少により、異年齢の子ども同士の交流や外遊びの機会が減っている。
このような地域及び児童の実態に即して、地域に根ざす教育を推進していくことが本校の課題であり、それを解決するためには、様々な変化に対応できる自らの手で道を切り開いていくたくましさ、強い意志と能力を育成することが期待されている。
